「深山烏を英訳すると、『rook(ルック)』。それと同じスペルの単語があって、それがチェスの駒の1つの、『rook(ルーク)』ってワケ」
チェスのルーク……。
よく解んないけど、確か、城を象った駒だった気がする。
「へぇ……。誰が考えたんですか?」
「考えたのはルークの従兄弟かな。えっと、瑠稀ちゃんも昨日会った、宮間刑事と、その弟が小さい時に考えたみたいで、それを学が聞いて広まったみたいなんだよねー」
どっか似てるなと思ったら、従兄弟だったんだ、宮間刑事。
「そういう事だから、所長の事はルークって呼んで」
莉央さんが許可したので、所長さんの事はルークって呼ぶことにした。
「……仕事内容やシフトなどは瑠稀が親と学校にちゃんと許可を貰って、履歴書を持って来た日に説明する」
ルークの言葉に頷く。