振り返りながら屈み、床に手を付いて赤髪の足を払う。
赤髪が見事に転ぶ。
立ち上がろうとしたとき、腹を殴ったヤツに羽交い締めにされた。
「何すんの!?放して!先に手ぇ上げたのそっちでしょ!こんな事される謂れはない!つうか女子高生に大の大人が2人がかりで恥ずかしくないの!?」
ギャンギャン叫んでいると、金髪が立ち上がってこっちに寄ってくる。
こっち来んな。
「面白いな。俺は白兎淳(ハクト ジュン)。『ホワイト・ラビット探偵事務所』の所長だ」
ハクト……白兎……しろうさぎ?
それで、ほわいと、らびっと?
安直だ。変に手加えるより、そのままでよくね?
今は腹が立ってるのでコイツらがやること全てが突っかかる。

