「桂子、友香!! あたし好きな男できた! 」

いきなり、私は友達に何も、恥じる事なく叫んでしまったのだ…

その夜は、興奮して眠りについたのである…

朝一、電車に乗り、教室に入りウォークマンを聴いていた。

隣に座っている、無愛想な、女の子がいて、お互い何も口を聞いていない…
すると…

「何聴いてんの?」

聞こえた…ウォークマンは小さい音で聴いていたから、正直ビックリして、
「お、お、おはよう!」

金髪、長い髪、そんなスタイルで、話しかけられるとは…

「名前は、何て言うの? 」

入学早々だったものだったが、恐怖感がある…

「薫、吉野川薫!!」

「あたしは、坂筋 美佳、吉野川さんて、怖いイメージが、あったから声聞きづらかったんだよね…」

そんなイメージだったのか…

「美佳って呼んで~、あたしは、薫っちって呼ぶから、席も隣だし、宜しく~」

それから、お互い友達になったのだった。

授業中、喋りあったり、交換日記までするようになった。

あ~…あの美少年に会えるだろうか…

何年何組だろう…
会ってみたいなぁ~
はぁ~ と、ため息…

そんな中、友達も増え、なかなか会えないのは、あの美少年だけ…

私の学校は、芸術学院で、美術、写真、音楽、陶芸…
私は美術科で、友達から先生からも