音色を頼りに歩いていくと、軽音部の部室を出た、隣の部屋から聞こえてくることがわかった。
部屋の扉は開いていて、あたしは無意識のうちに、きらきら星を口ずさみながら、部屋の中へと足を踏み入れた。
「Twinkle twinkle little star…ーーー」
あ…ーーー
きらきらな人ーーー。
するとそこには、さっき舞台で演奏していたきらきらした人が居た。
お互いに、目があったまま、無言で見つめ合ってしまった。
「今この歌歌ってたのってお前?」
最初に口を開いたのは彼の方だった。
「そうです…。今きらきら星弾いてたのって先輩ですか?」
「ああ。お前…もう1回歌って…」
「えっ!?」
「もう1回…歌ってくれ…」
「…きらきら星でいいんですか?」
「ああ」
「Twinkle twinkle little starーーー…」
唐突に言われてびっくりしたけど。
彼の目が真剣な気持ちを語っていたから。
あたしも、真剣に歌った。
