小学生のとき、気になる男の子がいた。



3年生のときに転校してきて、それからずっと野球を習っていた彼。



彼から、彼が野球をしている写真を見せてもらったとき、彼は写真の中ですごく楽しそうに笑っていた。



楽しそう。



野球、好きなんだなぁ。



写真を見て、あたしはそう思ったんだ。



そんなとき、偶然にも、彼が野球をしている姿を見ることができた。



ーーーカッコいい!



そこには、普段の彼より、何倍もカッコいい彼がいた。



真剣な表情。



楽しそうに笑う表情。



その全てがカッコ良かった。



そこで初めて気づいた。



ーーー真剣に、でも楽しそうに、好きなことに打ち込む好きな人ってカッコいい!!



ーーーこんなにも、キラキラして見えるんだ!



あたしはそんなことを思いながら、思わず見惚れていた。



でも、それは別に“好きな人限定”って訳じゃなくて…。



普段なんとも思っていないクラスメイトの意外な一面を見ても、「あっ、この人って、こんなカッコよく見えたりするんだ!」って思うことがあった。



好きなことに打ち込む姿って、男の子でも、女の子でも、好きな人でも…みんな、キラキラしているんだなって!