私たちは学校を出た後、
そのまま別行動になった。


岳人と隼人は東地区の見回り。
あんまり大勢でいくと、
返って龍桜の事がバレたり、
私たちのことを怪しむ連中が
出てきちゃったりするから、
必ず見回りは少人数なんだ。


兄貴はみんなを倉庫に呼んで、
私たちが戻るまで待っていてもらってる。


…そして、私たちはというと……。


「悠司!!!どこに居やがる!!!」


…そう、理事長室に来ていた。


「由華…??な…何でそんなに怒ってんの!?!?」

「なーにが、『そんなに怒ってんの!?』だ!!!
テメェ…今日の朝、私らの事
笑ってやがっただろ!!」


…朝、私たちが教室に向かう前に、
キャラを変えた時、コソコソと
こいつと裕貴は後ろで笑ってやがった…。


「あ…あれは違うんだって!!
っていうか!!どんだけお前は耳が良いんだよ!!」


…いや、そこ突っ込まなくていい。


「うるせぇな。
私は人一倍五感が鋭いんだよ」


悠司は引きつった笑顔で
私をジッと見ていた。