そして、ずっと黙っていた雅樹が、
黒鷲の事について教えてくれた。


「俺が黒鷲の総長だ。

朱里が副総長で、
麟太郎、みさちゃん、翼の3人が幹部だ。

情報はみさちゃんが持ってきてくれてる」


みさちゃん…見た目以上に
強い人物なのかもね。

ちょっと気をつけとかないと…
…あと、麟太郎も可愛い顔して、
結構鋭そうだから、こっちも気を付けないと。


私が考え事をしていると、
雅樹に声をかけられた。


「そう言えば、さっき俺の目を見て、
いい目をしてるって言ってたよな??」

「??えぇ…すごく鋭い目。
黒鷲の噂を聞いていたから
たぶんあなたの事かなって思っていたとこなの。

黒くて鋭い目…。
…私は結構その目、好きだけどね??」


私はフフッと笑いながら雅樹に言った。


「由華、そろそろ行かないと、
みんな待ってるんじゃないかしら??」

「お、もうそんな時間か…。
俺たちも行くぜ、山村Brother's」

「「その呼び方やめろ」」


私たちが立ち上がって帰ろうとしたとき、
雅樹に声をかけられた。


「何かあるのか??」

「えぇ…ちょっと家の事で用事があるの。
私たちの家、大体みんな一緒だから…。

こうして一緒に行動することが多いのよ」


私は微笑みながら、失礼♪と言って
屋上をあとにした。