「お疲れさまっした。」
「おーお疲れさん。……あ、仁!」
店長に呼び止められ、スタッフルームから出ようとした足を止めた。
「明日5時からなんだけどよ…」
「川瀬さんの代わりっすよね?大丈夫ですよ。俺、明日から冬休みなんで。」
「悪いなー。よろしく頼むよ。」
「はい。じゃ、お疲れさまでした。」
川瀬さんは俺より2つ上の大学4年生。
やっぱり大学4年にもなると色々と忙しいらしく、シフトに入れないことがしばしばある。
川瀬さんは俺よりも前からここで働いていて、俺が入ったときは色々とお世話になった。
別にその恩返しってわけじゃないけど、川瀬さんが入れない時はこうして俺が代わりをつとめているってわけ。
ま、どうせ彼女いないし。
暇だし。
バイトは嫌いじゃないから苦ではない。
