―がらッ
教室のドアを閉めて
廊下を走りだす。
もう遅刻だな。
バイトまであと15分だ。
でも…
遥香「もっといたかったなぁ…。」
無意識に緩む頬を
押さえた。
先生を好きになったきっかけは
補習だ。
その時間近で見た
先生の真剣な顔に見とれた。
何回も補習をしているうちに
先生の低い声、授業の時書ける眼鏡、優しい笑顔…
全てに惚れていったんだ。
先生に構ってほしくて今は
迷惑をかけているけど
いつか素直になって告白をしようって
決めてるんだ。
でも今はこれぐらいの
―先生と生徒の関係が何よりも楽しいから。
告白はずーっと先の話…。