―キーンコーンカーンコーン


先生との至近距離事件(?)の
あとは授業に集中することは
一度もなかった。



真由「久しぶりに話してるとこ見た。」



あたしの前の席の真由が
ポニーテールにした髪を揺らして
あたしを見た。



遥香「…そういえばそうだね。」



先生と話したのは1カ月前が最後。



先生と話せて安心しているような…。



真由「遥香は先生と話してる時
   すんごい幸せそうに話すよね。
   まだ頑張っちゃえば?」



幸せそう…?



どんな顔してるんだろ?



窓に自分の顔を映したけど
よくわからなかった。



遥香「美咲にまた言われたらどうすれば…」



真由「あの人達はね…
   違うクラスに入ってきた
   イケメン転入生に夢中みたいよ。」



遥香「…じゃあまた頑張っちゃおうかな。」



真由「頑張れ。」



あたしの心はやっぱり先生を
必要としているみたい。



輝きをなくしていた心は先生と話してから
あの頃みたいに輝きだした。