こそこそ…
男子たちのこそこそ話。

それは、私に向けられているわけではなかった。
だけど…

―…1人の女子に向けられていた。
ちょっとおとなしめの女の子。
男子とはあまり話さない。

私は、こそこそ話をしている男子たちのほうを見た。


うわ~…雰囲気悪いな…

いい意味のこそこそ話じゃないことくらい、
私にもわかる。

でも、いったい、なんでこんなこと…




え?
私は自分の目を疑った。
私、よく知ってる。
あの人のこと。

だから…
あの人はこんなことするはずない。

だけど。
男子たちの中心にいるのは…

―…間違えるはずがない。
だって好きなんだから。
6年間好きなんだから。












翔君だった。