「人間の肉はまずいからな。私は好かん」
由紀から離れた女は近くの椅子に座った
トントンッ
「?」
戸を叩く音が聞こえた
「入れ」
彼女のその言葉の後に扉がゆっくりと開いた
「お、狼?」
「おい小童、何者だ」
「しゃ、喋りましたよ!?」
狼は俺に襲い掛かるように突っ込んできた
「うわぁっ!」
「人間か・・・どこから入り込んだ」
「やめときなホロ」
「チッ。」
ようやく離れた狼
まじでビビった
めっちゃでかいんだもん!
「何かあったのかホロ」
「ハッ。どうやらあの餓鬼が何やら魔法をかけたのを確認しました」
「あの詐欺師が・・・。」
その言葉を漏らした彼女は苦虫を噛んだような表情を浮かべていた
「おい貴様等。気が変わった」
「え?」
「帰るのを手伝ってやろう」
「手伝うって一体どうやって・・・?」
「それはこれから考える。ただし、条件がある」
「条件だと・・・?」
蓮司が眉間にシワを寄せて尋ねた
「当たり前だ。先程も言ったであろう?貴様等の協力をしても利益がない。ならば、こちらから利益を作るのが妥当だろう」
どこか楽しそうに話す彼女
「あのー。話の腰を折るようで申し訳ないんだけども・・・自己紹介しませんか?」
「ふむ・・・そうか。必要性は感じられんが・・・貴様等がそうしたいのであればいいんじゃないか?」
その言葉に少し疑問を持ったが俺から自己紹介を始めた


