笑顔が華々しい少女。
どこか彼女と似ていた、あの笑顔が。
間違っていたなら失礼だ。
僕はぐっとフードを深く被った。

「優兎、行くぞ」
「あ、うん‥」

華麗な紅色の長い髪。
それは目から離れなかった。
長い長い廊下を歩き、大きな扉が勝手に開いた。

「俺はキングに話があるから。外出んなよ?」

中に入ると、広々した部屋だった。
シンプルなベッドに机やクローゼット。
ここは案内人の部屋らしい。
僕は頷いてソファーに腰をかけた。