私がそういうと龍祐は…

「留紗には酷いことをしてしまった…ホントごめん幸せになれよ」


そう言い残すと私とは反対側の方向に背中を向け行ってしまった…


段々見えなくなって行く龍祐の後ろ姿に切なさを感じ涙がとどめなく溢れ出してきた。


どうしてこっちを向いてくれないの?


もうお互いの名前を呼びあう事も手を繋ぐ事も出来ないの?


もうこれで終わりなの?


本当に本当に終わりなの?


哀しくて、寂しくて、苦しくて、辛くて、どうしょうもなかった。


「龍祐またね。バイバイ…」

見えなくなった龍祐の後ろ姿に向かってそう囁き、龍祐とは正反対の道をゆっくりと歩き始めた。