「見栄…?」 「今回のプロジェクトの成功で、本社移転が決定したから」 「移転するの!?」 美由は、軽く頷いた。 「一流企業が並ぶ、リバーサイドのオフィス街に」 そういえば、出会ったばかりの頃、いつかはそこに本社移転したいって言ってた気がする。 「それで結婚すれば、亜美さんに鼻の高い思いをさせられる、そう思ったみたい」 ……バカ洸輝。