「ここ、病院?」 まだ、ハッキリしない頭で、あたしは辺りをゆっくり見た。 「そうだよ。病院」 そう言う洸輝の目には、うっすら涙が浮かんでる。 「洸輝…、何でそんな悲しい顔してるの?」 ゆっくりとしか喋れないあたしは、振り絞る様にそう言った。 「お前、妊娠してたんだな?」