その後を追いかける様に、美由も部屋を出て行こうとして、あたしの方を振り向く。 「社長の10ヶ月は、何だったと思う?あの頃頑張ってたから、今の新しいプロジェクトに繋がってるの」 「だから…?」 「だから、邪魔をしないであげて。今、会社にとっても、本当に大事な時なんだから」 美由は、それだけ言って、足早に出て行った。