「いや、それはロンドンじゃ、みんな親しく呼び合ってたから…」 「あっそう。だからって、家に仕事も秘書も、持ち込まないでくれない?」 あたしの言葉は、洸輝には相当カチンときたらしく、眉間にシワを寄せた。 「何だよ、その言い方。オレは、一企業を任されてる立場なんだよ」 「知ってるわよ。だったら、仕事は会社ですればいいじゃない。迷惑なのよ!」