社長の彼とあたしの最後の恋愛



洸輝は、書類をテーブルに置くと、あたしの側に来て、抱きしめてくれた。


あれ?



今まで気が付かなかったけど、香水変えた?



少し甘い香りから、柑橘系に変わってる…。


「亜美、もうずっと一緒だからな」


「うん…」


ダメだ。


素直に喜べない。



美由の姿が、頭をチラつく。



だって、分かるの。


洸輝、彼女を信頼しきってるでしょ?


今、あなたにとって、必要な人は、あたしじゃない。


彼女の方…。