洸輝はそう言うと、あたしを本社ビルの中へ連れて行った。


「いいの?入っても」


「内緒な?」


いたずらぽく笑って、あたしを抱きしめる。


「本当は、こうしたかっただけ」


「もう…」


なんて言いながらも、洸輝の温もりに、あたしは心から幸せを感じた。


「亜美、今度こそ結婚をしよう。結婚、してくれるだろ?」