グイッ


一ノ瀬はいきなり私の手を解放し、ベッドから起き上がらせた。

「もう、終わり。家まで送るよ。」

そう言う一ノ瀬の顔はなんだか悲しそうで、悲しいのは私の方なのに。

私は、まだ涙が止まらない。なんかもう、また疲れた…

ぺたん…

私は、床に座り込んでしまい、足が動かなくなってしまった…

「ぐすっ…」

歩いて帰ることができなさそうだったから、送ってもらた。



家に着く頃には、落ち着いて、普通に動けた。


「なんであんなことしたの?」

「なんでって…なのはが欲しかったから。」


勝手に貰われても困る。また、私の唇を奪ってきた。ホントにありえない。

「やめてよ!私の気持ちはどうなのよ?」

「どうって…どうせさっきのキスだって嫌じゃなかっただろ?みんなそんなもんだよな。女って…」

「嫌だったし!」

「ふーん。強気だね。まだ、俺になんにも勝ってないのに。勉強だって、バスケだって。」

「勝つもん!絶対に勝ってやる。待っててよね!」


キキー

家に着いた。