「わっ…笑うな!」

私は、少し睨みながら立ち上がった。

「だって…おもしれぇ。そうだよな。なのはは、虫が大嫌いだったな。」

覚えててくれたんだ。
べつにどうでもいいけど。
学校の校舎に入ろうとしたときに、紙切れを一つ一ノ瀬からもらった。

「じゃあ、後でな。」

一ノ瀬は、手をあげて自分の教室に向かった。

私も、教室に向かった。

まだ、この時は、なにがこれから起きようとしているのか知らなかった。
思いもつかなかった。


「蝶ちゃんおはよ。」

教室で仕事をしている蝶ちゃんに挨拶をした。

「なのは!あさは、ごめんね…一緒に学校行けなくて…」

すまなそうな顔をして仕事をこなしている。
子の仕事も一ノ瀬の仕業なのかな?

「謝らなくていいよ。こっちこそごめんね…」