「ねぇ。」


家を出て三歩、歩いたらある男子から、声をかけられ。

「ひゃい!!」

あまりにいきなりだったから、ひゃいっなんて声が出てしまった。
恥ずかしい…

しかもホントに一ノ瀬だった。

「約束覚えてる?」

あ…
すっかり一ノ瀬との約束を忘れていた。
どうしたことか…
あんなに大事なことを忘れてしまうなんて…

「っ…」

「その感じ的に…忘れてたでしょ?」

「……」

私は、声も出なかった。

「声も出ないか。しょうがないな。一緒に学校いこ?俺の彼女。」

「はい…」