「よし、終わりだ。これで少しはお前らを知れたと思う。」


腕立て伏せ何回やったところで終了を告げられたのだろう

でも、終わった。これで認めてもらえたのかな?


「おつかれ。お前らはなかなかいい根性の持ち主だな。」


鬼のように見えた部長も笑顔でタオルと水分を持ってきてくれた。

これで奏咲南バスケ部としてバスケをやれると思うと心が高鳴ってしかたがなくなる。


「はい。」

私は、元気に返事をした。雅大と時雨も笑顔を取り戻していた。


それから、初日の仮入部は終了した。

「おっ!湊と遠矢と鏡音弟は、こっちに来てくれ。」
なんだなんだ?
今日合格したメンバーだけ呼ばれた。

「みんなお疲れさま。凄かったね。」
柊先輩が笑顔で迎えてくれて、一緒に部長のところへ行ってくれた。

そういえば、柊先輩もバスケ部だもんね。


「今日のお前らに、俺は感動した。お前らはもうバスケ部決定だ。これからもたっぷりしごいてやる。覚悟を決めておけよ。」

「「「はい。」」」

三人声をあわせて気持ちの良い返事をした。

それから、解散になった。