「さて、二人の結納はいつにしますぜ?」


「ブッ!コボッゴホッ」


楓組の組長が唐突にありえないことを口にした。

お陰で口の中の伊勢海老が羽ばたいていった。


「そうだなー。由良はいつがいい?」


お父さんが聞いてくるから、バンッと机を叩いて反論開始!


「あたしは婚約なんてしない!勝手に進めないで!」


三人共あたしをジッと見る。

怖面の男達に見られても、ま、負けない!


「由良ちゃん、そうは言ってもうちの倅はもうその気なんだがなー。なぁ泰虎?」


「フッ…そうだな、俺は由良が欲しいよ」


へっ!?欲しいって何!


「俺と結婚しようぜ?」


同時にウインクなんかされて、あたしの顔は真っ赤に染まった。