「キャーッ」


クラス中の視線を集めて、黄色い悲鳴が上がった。


ボッ!


「本当ですね、少し熱い」


そんなの!

宗太郎の顔が近いからでしょ!

わざとじゃないの!?


「そそそそうでしょ!?だ、だから!キャンセルお父さん!」


動揺すら隠せない子供なあたし。


「ちょっと待ってください。電話してみます」


携帯を耳にあて、電話をかける宗太郎。


その横顔はどこか凛としていて、胸がキュンとなる。


いつの間に…そんな大人の表情をするようになったの?


こんなに近くにいるのに、すごく遠くに感じる…。