天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅣ

年々、桜の木の数は増えていった。

若き桜と同じく、神の力を僅かばかり受け継いだ幼き桜達。

いまだ続くこの土地の争いの最中、彼ら、彼女らは時折野心を、邪な心を忘れさせる。

新しく幼き桜がこの土地に増える度、大戦は戦になり、戦は小競り合いになり、小競り合いはほんの喧嘩になり、喧嘩は只の口論になり。

やがて口論すらも、この土地には起きなくなった。