神とて、この土地にばかり労を裂く訳にはいかない。

そこで一計を案じる。

己の力を分け与えた神木を植えよう。

神の眷属たる大樹をこの地に植え、神の代行者としてこの土地を監視させよう。

そういった経緯で、この土地に若き桜の木が根を張ったのが遥か昔の話。

まだこの地に、学び舎など存在しなかった時代の事。