天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅣ

貧乏神という存在ではあるものの、ほぼ人間に近い鞠子にとって、天神学園で教師を務める事は大変な事だ。

生徒にからかわれ、自らドジを踏み、毒舌をはじめとする同僚や先輩教師にお説教を受けつつ。

「はぁー…」

ようやく午前中の授業が終わった。

購買でサンドイッチとコーヒーを買い、鞠子は中庭で昼食をとる。

この寒いのに中庭という場所をチョイスしたのは、学食や職員室だと生徒達が集まってきて、やたらとイジってくるからだ。

落ち着いて食事がとれない。

なので仕方なく寒いのを辛抱して中庭のベンチに腰を下ろす。

冷たい風が吹き付けるが、我慢我慢。

身を縮こまらせながら、コーヒーのストローを口に咥えていると。