天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅣ

かくして朝のホームルーム。

ツナギ姿で教室に入ってきた鞠子に、スペシャルバカが、眠り姫が、おじゃる丸が、方向音痴姉が胡乱な目をする。

「そこなドジっ子教師、今朝は何をやらかしたでおじゃる?申してみよ」

いの一番に鞠子をイジるおじゃる丸。

「先生ぇ、これから自動車整備でもやるの?」

教壇に立つ鞠子を見ながらクシシと笑う方向音痴姉。

「こ、これはっ、そのっ…」

補修剤のバケツを引っ繰り返して服が汚れた為、小岩井が予備のツナギを貸してくれたのだ、とは言えない鞠子。

「どうせ何か引っ繰り返して服汚しちまったんだろ」

スペシャルバカの癖に鋭い。

ぐうの音も出ない鞠子である。