天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅣ

天神学園の校門を潜り、鞠子は敷地内へと入る。

生徒達と挨拶を交わしながら歩いていた鞠子は。

「あら?」

今朝も早くから雑務に精を出す小岩井の姿を見つける。

校舎の壁に刻み込まれた傷を補修しているらしい。

五十嵐工務店も最近は多忙を極めており、大工少女だけでは全ての修理が追いつかない事もある。

そこで手の足りない所は小岩井が引き受ける事になったのだ。

周囲には言っていないが、この傷は昨日小岩井とメアリアンが戦闘の際につけたもの。

故に小岩井も責任を感じ、率先して補修を引き受けたのだろう。