天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅣ

「…………」

地面から突き出した刃。

その中の一振りを手に取り、メアリアンは虚ろな瞳で小岩井を見る。

「面白くないです」

彼女は呟く。

「その女性を必死に守りたくて、激昂して刃を振り上げて、私に襲い掛かるお兄様を期待していたのに…その女性を守るのは自分だと、怒りを露わにして斬りかかって来るお兄様を期待していたのに…」

「彼女の身の安全が保障されるのであれば、守るのは別に自分でなくても構いません」

メアリアンに答える小岩井。

途端に。

「!」

彼女の足元から突き出していた全ての刃が切っ先を向け、小岩井に襲い掛かる!