天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅣ

「構いませんよ」

静かに小岩井は告げた。

「どうぞ…メアリアンさん、貴女も彼女の笑顔を見るといい…他者にさえ安らぎと癒しを与える心からの笑顔というものを、貴女も見るといいです…ただ…」

ズン!

処刑人の剣。

その先端を、小岩井は地面に突き立てる。

「貴女が彼女の笑顔を奪う事は叶いません…彼女には、彼女の笑顔を守る多くの仲間がいますから…闇の内で孤独に生きる、私や貴女のような人外とは違うのですよ、彼女は」

だからこそ、眩しいと思えた。

愛らしい顔に浮かぶ心からの微笑みが、輝かんばかりのものに見えたのだ。