天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅣ

「命を絶つのに、永久の生を祈るのですか?…くすくすくす…矛盾していますね」

笑うメアリアン。

「小岩井お兄様…何故死神などになられたのです?魂を刈り、命を狩る処刑人なんて、お兄様には向いていません…だってお兄様はお優しいですもの…お優しいから…」

「!」

武器を出さぬまま、無防備に歩み寄ってくるメアリアン。

「ほら…無抵抗な者には、その処刑人の剣を振るえないでしょう?例え私が魔物だとわかっていても…」

「……」

無言のまま躊躇する小岩井。

メアリアンは、もう小岩井の手の届く位置にまで近づいている。

そんな距離から。

「!!」

彼女の胸を貫いて飛び出してくる三叉の槍!

小岩井は咄嗟に後方に跳ぶと同時に、処刑人の剣でその穂先を弾いた。