天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅣ

『エクセキューショナーズソード』

通りよく言えば『斬首刀』。

12世紀頃まで使用されていた、罪人斬首用の処刑人の剣である。

ギロチンによる刑に取って代わられるまで、斬首刑といえばこの処刑人の剣が普通だった。

戦闘用ではない為に切っ先を鋭くする必要がなく、どんなに太い首でも骨まで断ち斬る必要があった為に、重く、頑丈で、切れ味鋭い刀身が必要だった。

まさしく『斬首の為だけに』鍛えられた刃。

魂を刈り取る処刑人…死神には、似合いの剣である。

ましてや小岩井の持つこの剣は、死神の手で鍛えられた特別製。

対象の肉体の有無に限らず斬る事が可能。

その刀身にはドイツ語で『Wan Ich Das Schwert thue Auffheben So Wünsch Ich Dem Sünder Das Ewige Leben(この剣を振り上げし時、我は科人に永久の生を祈らん)』と彫られている。