「何故止められるのですか?オイタにはお仕置きが必要ですよ?」

「ならば貴女にもお仕置きが必要ですか?」

「…………」

小岩井の言葉に、先程まで可憐に微笑んでいたメアリアンの瞳が細まる…。

「小岩井お兄様…死神だそうですね?」

メアリアンが笑う。

先程の可憐な微笑みとは種類の違う、薄い笑み。

「見たいです…小岩井お兄様の死神の勇姿…」

「見せびらかす為に死神になった訳ではありません…」

彼女の言葉に興味を示さず、背を向ける小岩井。

その足元に。

「!」

数本の矢が突き刺さった。

どこから射られたものなのか。

メアリアンがいる位置とは、全く違う方向から射られたように見えるが…。