天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅣ

ようやく学園敷地内全ての空き缶を回収し終える頃には、もう授業も終わって生徒達は帰宅なり部活なりを始めていた。

最後の空き缶入れを空にして、小岩井は軽く腰を叩く。

ジンワリと全身に感じられる疲労。

一日中寒い屋外で掃除やゴミの片付けをしているのだ。

疲れも溜まる事だろう。

だがその仕事もこれでオシマイ。

移し替えた空き缶を入れたゴミ袋を、ゴミ収集場所に持って行こうとした小岩井は。

「あ!いっけねぇ!外れちまった!」

校舎二階から投げ捨てられ、足元に落ちた空き缶に立ち止まった。