天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅣ

昼休みが終わった。

騒々しくしていた生徒達も教室に戻り、天神学園には束の間の静けさが訪れる。

大きなゴミ袋を手にした小岩井は、学園敷地内各所にある自販機を回る。

自販機には当然空き缶入れが付き物だ。

生徒達が飲んで捨てた空き缶をゴミ袋に入れ替え、業者が来た時に引き取ってもらう。

これも用務員の仕事となる。

とはいえ、空き缶もあればペットボトルもある。

これを分別してゴミ袋に移し替えるのは、なかなか手間のかかる作業だ。

加えて自販機は学園数箇所に点在する。

それらを収集するのは小岩井だけなのだから、時間を食うのは当然だった。