天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅣ

「雪菜さん?」

こはくに声をかけられ。

「あ、ご、ごめんなさい、ボーッとしちゃって」

慌てて食事を再開する雪菜。

しかしそれ以降、何かが引っかかっているような気がして、雪菜は小岩井をチラチラと見てばかり。

やがて。

「ご馳走様でした…」

トレーを手に小岩井は立ち上がる。

「あ、小岩井さん、デザートもご一緒しませんか?雪菜さんがお菓子を作ってくれてるらしいんですけど」

こはくが誘うが。

「いえ…折角ですが仕事が残っていますので…」

歩いていく小岩井。

その肩越しに。

「また機会があれば…雪菜さんのかぼちゃプリンでも頂きたいですね」

彼は呟いて学食を出て行った。