天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅣ

極端に喧しい向こうの三人を見ながら。

「ははっ…さ、騒がしいですね…」

Aセットとは別に注文した法螺吹き大根を食べながら、雪菜苦笑い。

「僕は天神学園には慣れているからいいですけれど…小岩井さんは驚かれたでしょう?こんな騒々しい学園で」

こはくが話をふる。

「いえ…自分も慣れています…」

箸をすすめながら、微かに笑む小岩井。

「え?小岩井さんはこの学園に来られた事あるんですか?」

雪菜が目を丸くする。

「……」

お茶を口にする小岩井。

その姿を見て。

(あれ…?)

脳裏に何かがフラッシュバックする。

小岩井がお茶を口にするこの姿…。

(私…この人と前もこうして食事をとった事がある…?)