天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅣ

「愚問…でしたかね」

迷う事なく踵を返す死神少女。

「できるだけ早く帰ってくるつもりです。それまでは、死者の魂回収の遅延も構わないという事ですので…小岩井さんは学園内の監視に努めて下さい」

スッと。

瞬きする間に少女の姿は消えた。

そうこうしているうちに。

「ありゃあ?アイツどうしたんだぁ?」

世界史教師のしまじろうが走ってくる。

「小岩井さん、女子生徒見かけてねぇか?リードグレイの髪の、長身の…」

「ああ…彼女なら…」

小岩井は無表情のまま告げる。

「登校途中で具合が悪くなったので帰宅すると…先程下校していきました…」