天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅣ

話をややこしくしているようでいて、死神少女は小岩井の『逃げ道』を塞いでいる。

雪菜に対して一歩踏み込めない、小岩井の言動を後ろから後押ししている。

「…………」

少し恨めしそうに見つめる小岩井に、死神少女は素知らぬ顔。

そんな彼に。

「どんなにお友達が沢山いても」

雪菜は言う。

「どんなにお友達が沢山いても…必要のない友達なんて一人もいません…みんなみんな、大切な一人です…生まれが人間と人外の混血である私だって、みんな温かく迎え入れてくれました…だから…」

小岩井を真剣に見つめる雪菜。

「相手が人間だろうと、幽霊だろうと、死神だろうと…私はお友達になれると思っています…」