天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅣ

「お久し振りです…何も言わずに姿を消した事を許して下さい…」

「やっぱり…小岩井さんなんですね…保健室にいらっしゃった、あの幽霊の…」

記憶の混乱が少し落ち着いたのか、雪菜に冷静さが戻る。

「何でいなくなったんですか…どうして死神になったんですか…?」

「…………」

肝心な事は、小岩井は話さない。

ただ。

「雪菜さんには沢山お友達がいらっしゃいます…幽霊や死神の友人は必要ないかと…」

そんな事を呟く小岩井に。

「あら」

死神少女が口を挟んだ。

「それは私に対するあてつけですか?小岩井さん。死神は忌み嫌われる存在だから、普通の友人関係は構築できないと?」