天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅣ

温厚な雪菜らしからぬ激しい拒絶。

流石の死神少女も、彼女に術を施す事を躊躇う。

…視線は傍らに立つ小岩井へ。

『本当に構わないのですか?』

『小岩井さんの記憶を消去していいのですか?』

彼女の瞳は雄弁に語る。

「…………」

しばし沈黙を貫いていた小岩井。

しかし、決断したように。

「雪菜さん」

小岩井はその重い口を開いた。