天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅣ

「わかりました…コーヒーカップは何処にありますか…」

素直に頷く小岩井に。

「断れって話だよっっっっっ!」

ルイ、アグレッシブツッコミ。

「ちょっとそこのゾンビ!あんたも何よ!起き抜けにコーヒー飲むな!」

「何がぁ…朝コーヒー飲むだろ?君紅茶派?」

「そういう話をしてるんじゃねぇんだよっっっっ!」

癇癪を起こして棺ごとゾンビを引っくり返すルイ。

ゾンビは床に転がる。

まるで朝、布団を母ちゃんに引っぺがされた息子のようだ。

「何すんのもう…私、低血圧なんだから…もう少し丁寧に扱ってもらえないかな…」

低血圧というか、ゾンビには血圧ないと思うんだけど…。

「あの…不躾ですが、貴方は一体…?」

オズオズと訊ねる雪菜に。

「あぁ私…?…私コルプスっていうんだよ…享年17歳」

彼…コルプスは手近にあった木製の古びた杖で、よっこらしょ、と立ち上がった。