天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅣ

片手で揺さぶると、いとも簡単に板は剥がれ落ちた。

腐って脆くなっているらしく、最早封鎖している意味をなしていない。

これならば侵入は容易。

全ての板を剥がして地下に降りようとした小岩井は。

「あっれぇ?何してんの小岩井さん」

キョトンとした顔でこちらを見ている3年の神逆 ルイ、そして雪菜に声をかけられた。

「……ここに学園の備品が片付けられているらしくて…それを出してくるように教頭から頼まれまして」

咄嗟に嘘をつくものの。

「小岩井さん、嘘をついていますね?」

雪菜の曇りなき純粋な瞳が、瞬時に嘘を見抜く。

もっと言えば小岩井の真面目な性格上、嘘は苦手なのだ。