天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅣ

「ちっ!」

踵落としを回避する二刀流と忍者。

しかし、戦闘に長けた二人の癖。

最小限の動きで回避し、反撃に転ずるという動きが裏目に出た。

距離をとらなかった二人は。

「はい、アウト」

着地直後のこはくにタッチされる。

はじめから彼女の狙いは踵落としを当てる事ではなく、これにあったのだ。

残るは一人。

ヤンブラコンのみ。

「くっ…」

見た目大和撫子とはいえ、ヤンブラコンも武家の娘。

そう簡単に負けを認める訳にはいかないし、同じ剣客の女として矜持もある。

ここは少々の怪我を覚悟してでも…。