「それじゃあ僕が鬼をやりますから、みんなは校庭内を逃げて下さいね。校舎に入ったら駄目ですよ?あくまで校庭だけですから」

こはくの提案に、生徒達は興味を惹かれる。

「体育の授業で鬼ごっことは、なかなか面白い事を考えるな」

腕組みして妙に偉そうなのは天才チビッ子。

「遊びながら運動できるとは、こはくさんも考えたものでやんす」

オカンも楽しげに笑う。

「それじゃあ、10数える間に逃げて下さいね」

こはくはニッと笑みを浮かべた。