学園恋愛事情

2人はまた窓から外を見て



「…あいつ、ただのヘタレだし。」



「そうそう、バカ以外の何者でもないんだよ。」



飽きれた口調でいう2人に…
何も言い返す言葉も見当たらず
わたしも講と彼女の姿を見下ろした。

彼女…
すごく楽しそう。


本当は、わたしがいるはずの場所。



完全に取られた。



「見てろよ?」



いきなり由真にそう言われて、
パッと顔を上げると…



それはそれは綺麗な…
と言うよりも、

物凄く意地悪そうに笑って
私の飲みかけのイチゴオレを奪い取る。


何?!


その瞬間



綺麗に放物線を描いて…
ピンクの水滴を撒き散らしながら

講介めがけて投げられていた。