「何?!」
講介の優しい笑顔に、安心して歌音が言葉を発した。
「今日ね…講を待ってる時に、1コ上の先輩に『スキ』って言われたの!!」
「…………。」
はぁ?!
そう声を上げたいのに、声も出せずに動揺する講介。
そんな事とはつゆ知らず、嬉しそうにドンドン話し出す歌音。
「そ、それでね『付き合ってください』って!!」
「…………。」
「告白されたの!!生まれて初めてだよ?!」
大興奮中の歌音に横でフリーズ中の講介。
「…何か言ってよぉ。」
無反応の講介に、歌音は少し照れながらワイシャツの裾をツンツンと引っ張る。
動揺しつつ、そう催促された講介もやっとの思いで言葉を発した。
「…で、何て…応えたの?」
「答えられなかったの!だって突然だったし!!」
「はぁ?!知りもしない奴にいきなり告られて、付き合ってって…断らなかったのかよ!!」
怒りなのかなんなのか…
変な感情が込み上げて来る!!

